気がつけばしからば

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ハリネズミとハリモグラどこが違う?共通点と相違点について

ハリネズミとハリモグラって似てますよね。写真で見てもどっちがどっちかわかりません。

今回は、そんなハリネズミとハリモグラの共通点と相違点についてお話しします。

 

はじめに

まず、ハリネズミとハリモグラについて確認しましょう。

 

▪ハリネズミ

背中の毛が極端に太く硬く尖っているのが特徴。背中の毛が針のように硬いネズミみたいな動物、という意味でハリネズミと名付けられている。 

ハリネズミ

 

▪ハリモグラ

ハリネズミと同様、硬化した背中の毛が針のように見えるモグラみたいな動物、ということから名付けられている。

ハリモグラ

 By Vanessa Fitzgerald

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先祖は共通?

ハリネズミとハリモグラは良く似ていますが、実は全く違う種類の動物です。背中が針に覆われた共通の祖先から進化したのではなく、別々の祖先から進化する過程で偶然にもどちらも背中に針を持ったのです。

このように、祖先が異なるのに、見た目がよく似た動物に進化することを『収斂進化(しゅうれんしんか)』といいます。

 

収斂進化とは

収斂進化の過程を簡単に説明すると、こうです↓

 

ハリネズミとハリモグラはどちらも体長30センチほどの、手足が短く素早い動きが出来ない動物です。なので、丸腰だと肉食動物に簡単にパクっといかれてしまいます。

 

肉食動物が多くいる地域で生活していたハリネズミの祖先とハリモグラの祖先は一生懸命考えました。「どうすればやつらに捕まらずに生き抜けるだろうか」と。

 

ハリネズミの祖先の中には、「体を大きくして狙われにくくしよう」と考えたものもいましたし、「逃げられるように足を長くしよう」と考えたものもいました。来る日も来る日も試行錯誤です。その中で、「体を大きくするのも足を長くするのも時間かかりそうだなぁ。どうしよう...。そうだ!背中の毛を硬くするくらいなら数万年くらいでできるかも!」と閃いたものが、のちにハリネズミに進化しました。

 

同じく、ハリモグラの祖先にも体を大きくしようとするものや足を長くしようとするものがいました。そして、こちらにも、たまたま、偶然、「そうだ!背中の毛を硬くしよう!」と閃いたものがいたのです。

 

全く異なる種類の生物が、外敵が多くいる環境の中で「パクっといかれないためにはどうすればよいか」と考えた末に「背中の毛を針のように硬くする」という同じ選択をしたために見た目が酷似した、というのがハリネズミとハリモグラについての収斂進化の過程です。

 

まとめ

ハリネズミとハリモグラは、背中が針(極端に硬い毛)に覆われている以外、生物的系統から食生活から何もかも違います。ハリモグラに至っては、卵産んじゃったりしますし(カモノハシの仲間なので)。ですので、お子さんに「ハリネズミとハリモグラはどこが違うの?」と聞かれたら、「針以外全部違うんだよ」と教えてあげてください。