気がつけばしからば

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世界遺産の登録物件を予想!次は何が世界遺産になる?

次の世界遺産は?

前記事の冒頭で、「知らない間に国立西洋美術館が世界遺産に登録されていて混乱した」と書きました。同じ轍を踏まないよう、いまから次に登録されそうな物件について予習しておこうと思います。

世界遺産に登録されるまでの道のり

ざっくり言うと、

 

 ①世界遺産条約を批准し、締結国となる(自国の資源を世界遺産に申請できる権利を獲得)

②ユネスコ世界遺産センターに申請書類を提出

③文化庁・政府が物件を査定し、ユネスコ世界遺産センターに推薦書を提出

④国際記念物遺跡会議 (ICOMOS)、国際自然保護連合 (IUCN)による査定

⑤世界遺産委員会が承認(世界遺産登録)

 

この審査は簡単に通るものではなく、⑤に辿り着くまで10年以上かかることもザラなようです。

 

『世界遺産に登録される』ということは、『世界遺産リストに記載される』ということですので、『世界遺産に登録されそうな物件』とは、『世界遺産“暫定”リストに記載されている物件』です。

それでは世界遺産暫定リストに記載されている物件を見てみましょう。

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世界遺産暫定リスト記載物件

1.古都鎌倉の寺院・神社ほか(神奈川県)

2.彦根城(滋賀県)

3.飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群(奈良県)

4.長崎の教会群とキリスト教関連遺産(長崎県)

5.北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群(北海道・青森県・岩手県・秋田県)

6.宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県)

7.金を中心とする佐渡鉱山の遺産群(新潟県)

8.百舌鳥・古市古墳群(大阪府)

9.平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-(拡張)(岩手県)

 (参考:文化庁-我が国の暫定一覧表記載文化遺産-)

 

以上の9件です。

 

次の世界遺産は? 

暫定リストの中でも、6.宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県)が文化庁のイチオシであり、次の世界遺産になる可能性が高いです。

 

次に可能性が高いのが、文化庁が積極的に調査を進めている

5.北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群(北海道・青森県・岩手県・秋田県)

7.金を中心とする佐渡鉱山の遺産群(新潟県)

8.百舌鳥・古市古墳群(大阪府)

の3つです。

 

なかなかの遺跡推しですね。

現在、日本の世界遺産で“遺跡”と付くのは『琉球王国のグスク及び関連遺産群』だけです。これに続く遺跡遺産が出るのでしょうか。

 

ただし。

 

日本の遺跡に果たして世界的な価値があるのか?というのは大きな疑問です。

現在、世界遺産になっている物件の中で、世界基準で価値があるものいうと、『原爆ドーム』と『石見銀山』(※)くらいだと思います。

 

※『原爆ドーム』は歴史上唯一市街地に原子爆弾が投下された痕跡であり、原爆ドームをキーに先の世界大戦が想起されることによって、核戦争の精神的なストッパーになっています。また、『石見銀山』は17世紀には世界で流通する銀の3分の1を採掘していたモンスター銀山であり、世界経済の発展に多大な貢献をしました。

 

世界遺産暫定リストの物件は、日本的にはものすごく価値があり後世に残すべきものですが、世界的に見るとそれほどの価値はないように思えます。

よって、しばらく日本の物件が世界遺産になることはないではないかと思います。

 

ひとまずは、文化庁イチオシの宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県)に注目しておきましょうか。